いつもイライラしている、今日は機嫌がいいぞと思ったら、少しのことでまた機嫌を損ねてしまって横柄な態度が出る。という人、周りに1〜2人はいますよね。
今日はそんな、気分のムラがある人との関わり方をご紹介。
私の周りにももちろんいます。年齢的にはもういい大人なのですが、、、「感情のままに生きている」と言われれば聞こえはいいですが、確実に周りに気を使わせてしまっています。
普通なら、「何か気に触ることをしてしまっただろうか?あの人に関わると疲れるから関わらないでおこう。」となり気分のムラが激しい人と親密になることを避ける傾向にあると思います。
しかし、仕事上などで必ず関わっていかないといけない時ありますよね。上司や部下、お得意先など状況は様々ですが、うまく付き合うにはどうしたらいいのでしょうか?
イライラしている人は、原因となっている背景が必ずあります。
それは、今の状況だけでなく生育歴や過去の経験、満たされてないプライベートなど様々です。本人はと言うと、自分に気分のムラがあること、周囲に当たってしまっていること、本当は気づいているもしくは気づいて直そうとしているけれど直せないという人も多いのです。
この人と関わらないでおこうとなる前に、一旦そのお相手の背景を考えてみましょう。
原因① 寂しさ
私はこの原因が1番多いと思っています。なぜなら、このタイプの人は他人と本当の意味で深く繋がることが苦手だったりします。爆発してしまう気持ちの奥に、自分の事をわかってもらえない、安心できる味方がいない、もしくは、心を許せる人がいたとしてもいつ切られるかわからないという不安定な心理があります。コップの水も少しならこぼれることはありませんが、だんだんと積み重なっていくうちに溢れることが増える。容易に感情が溢れてしまうのは積み重なった背景があるからなのです。
自分の気持ちをぶつける=自分の気持ちを我慢できない=他人に対する甘え
自分の満たされない気持ちが積み重なり、ちょっとした事で爆発する。相手に受け止めてほしいという合図になってしまっています。甘えとも言えるでしょうか。子供の頃に我慢して育った人、過去に何か大きな別れがあり寂しさを抱えているということも多いです。分かりやすい例が、スーパーの会計口で床に這いずって「これ買ってー!!」と駄々をこねる3〜5歳くらいの子供を見たことがあるでしょう。あの行動は、確かにおもちゃやお菓子が欲しいという気持ちもありますが、この行動をすることで親がどのような反応をするか試しているのです。ここで買ってもらえれば次回も同じ行動を起こします。買ってもらえなかった時、もう1〜2回は同じ反応もしくはもう少し強烈な駄々をこねることもありますが、買ってもらえないとわかるとこの駄々をこねるという行動をしなくなります。
自分が急にキレる。もしくは怒る、拗ねる。をすると周囲の人からちやほやされる、優しい声をかけてもらえるという心理がどこかにあります。本人は自覚していないでしょうし、このことを指摘することは大変危険なためやめておいた方が良いでしょう。
原因② 自己中心的な基本思考
頑固で執着心が強く自分流のやり方を相手に押し付けてしまうという特徴もあります。せっかちでプライドが高く0か100かというように曖昧な答えや妥協が難しいのです。これは、生育歴にも関係がありますが、親の厳しい教育のもと育ったという人にも多い特徴になります。完璧主義を好み自分に対しても他人に対しても完璧でありたい、そうあってほしいのです。逆にいうと、完璧でない自分、完璧でない他人を許せない。親から厳しく怒られたことが正解だと思ってしまうのです。
「完璧主義」や「頑固」というと一見強そうに見えますが、実はグレーな部分や柔軟な考えができないといった弱さとも言えます。叱られた経験や失敗した経験が強烈に自分の中で残り、ある種のトラウマとなって避けようとする。また、過去に自分が受けたこと(叱られたことや気分のムラにより当たられた過去)を再現してしまうのです。自分も当たられたので相手にも当然しても良いという自己中心的な考えがあります。むしろ自分が不機嫌になることで相手をしてもらう方法しか知らないのです。
原因③ 恐怖による支配
周りに恐怖心を持ってもらうことで自分の自己顕示欲を満たしているパターン。これも、実は人が離れていく寂しさからや、恐怖心でしか築けないコミュニケーション能力の低さが現れています。また、自分より立場が弱い人に必ずマウントをとってくる人いますよね。あの行動も自分を他人と比べて高い存在だと思っておかないと不安なのです。第三者から見たら滑稽な感じもしますが、された側からしたらたまったもんじゃありませんよね。世の中でパワハラ上司と言われている人はタイプの人が多いのではないでしょうか。部下や新しく組織に入った人、自分より立場の弱い人に恐怖心を植え付け自分の力を示したい。自分が成長することよりも他人を下げることに全力をかけている人ですね。私の周りにもいました。このタイプの人は放っておいたら自滅していくのでそっとしておきましょう。ターゲットにされたときはかなり苦しいと思いますが、別の上司や同僚、友人(第三者)に相談する事を強くお勧めします。
それでは、対処法について。
対処法① 友人の場合
友人がこのタイプの人だったとき。最初は仲良くなるまでにかなりの年月を費やすかもしれません。だって相手は極度の寂しがり屋+他人の自分への気持ちを試しているのですから。寂しさが大きいほどその試している期間が長くなります。本当にこの人は私を受け入れてくれるのか、わかってくれるのかと試しているのです。もし、あなたがその気分のムラが激しい友人と仲良くなりたいのなら時には反論したり指摘したくなると思いますが、黙ってそばにいる事です。反論したり指摘すると相手は逆上してきます。そのムラが出てしまっているときは当たらず触らずそっとしていきましょう。逆にあたふたと声をかけることも逆効果と言えます。どんどんムラがエスカレートすることがあるためです。
なので、そっとしておいて、後から声をかける。何事もなかったかのように接する。これを繰り返していくとムラの回数や大きさが減ってくると思います。自分の気分の変化で相手が変化しないからです。こうして信頼関係が築けたとき、相手にとってはあなたは大切な存在になることは間違い無いでしょう。だって、気分のムラが激しい人と仲良くやっていくということは精神的にも疲れことですし、なかなかずっとそばにいてくれる人もいません。相手にとってあなたはかけがえのない存在となるでしょう。
対処法② 上司の場合
このタイプが上司の場合、苦労しますよね。ここではうまく関わっていく方法を紹介しますが、これも限度があります。自分を保てなくなるくらいにストレスを感じているならさっさと逃げましょう。1番大事なのは自分自身です。上司もこの場合、あなたのことなど微塵も気に留めていないことが多々あります。そんな人のためにわざわざ自分が犠牲になる必要はありません。
ただ、上手に付き合っていこうと思っている人にはアドバイスがあります。
どんな組織にもこのタイプの上司、必ずいます。その、恐怖によって支配したいという自己顕示の裏側には「自分を知ってほしい、わかって欲しい」という欲求の現れがあります。なので、この先輩ここが素敵だなとかいいアイデアだなと思ったときは、これでもかというくらい褒めちぎってください。ただし、注意点がひとつ。あなたもそれなりに仕事ができるようになってからです。まずは、怒られたり叱られたりもあると思いますが、まずは一人前になりましょう。半年もすれば職場にも慣れてくると思います。もしも元々経験があり、初めからある程度即戦力としての活動ができるときは初めから褒めちぎっても大丈夫です。要は、「認められたい、褒められたい」という欲求を満たしたいのですから、その欲求を満たしてあげれは良いのです。全然仕事ができていない人に言われてもゴマをすっているだけと思われますが、ある程度仕事ができている人に褒められることで欲求が満たされるのです。
なので、気分のムラが激しい上司がいる場合、まずは仕事を頑張って覚えましょう。その上で相手のことをめちゃめちゃに褒める。その上司のお気に入りになることは間違い無いです。
対処法③ 部下の場合
若い世代はよくZ世代と言われ、仕事よりもプライベートを優先するという特徴があります。それよりもやや上の世代。ゆとり・さとり世代の方も多いと思います。就職して5年〜10年も仕事をしてくると組織やチームの中でリーダーを担ってくる存在になってくると思います。ある程度部下もでき、仕事もできるようになり、自分の気分を周りにぶつけても誰も何も言えなくなるという状況を生むことがあります。が、しかし感情で仕事をするのは社会人として成熟しているとは言えませんよね。でも、仕事自体できることは周囲も認めており、リーダーシップを発揮しているということもあります。なので、気分のムラが激しい部下を持った時、上司としても扱いが難しいことがあると思います。
そんなときは、まず自分が誰よりも頼りになる上司になりましょう。仕事面でもそうですが、人間的にも成長することです。自己啓発でもスキルアップでもなんでもいいです。資格を取るでもいいし、成績を上げるでもいいし、自分を磨くことに尽くします。また、気分のムラがある部下のそのまた部下もきっと対応に困っていることがあると思いますのでそのフォローも大事です。部下を立てつつフォローするには工夫が要りますがあなたに信頼があれば大丈夫です。周囲からのあなたへの尊敬の念があれば、目を見てコミュニケーションを取るだけで部下の気分のムラは落ち着いてくると思います。
どうしても気分のムラが激しい人いますよね。できるなら関わりたくない。けれどそうも言ってられないことも多々あると思います。今回の記事が参考になれば幸いです。
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